健康年齢を上げる(樋口恵子さん)

 

樋口恵子さんは、いつの時代でも、時代の先取りをすることを

得意として、つっ走ってきた人らしい。

記事の中で「人生100年の時代を迎えて」と言われていた。

 

「人生90年」とは最近よく言われることだが。

たしかに100才になる人口も増える一方だ。

 

私の外来患者さんの中にも、まもなく100才を迎える方が

何人かおられる。

10年前には考えられなかったことだ。

 

さて、樋口さんの主張は「健康年齢を上げなければいけない」

いうことだ。(平均寿命が上がっても、それだけでは意味がない)

今後は、そのことに積極的に取り組んでいくと言う。

 

運動は必須項目であるが(畑でもボランティアでもいいのだが)

運動をしない人の言い訳は、こうである。

 

「私、長生きしないから!」

「私、施設に入るからいいの!」である。

 

おいおい。長生きって、したくて出来るもんでも、

したくないからしないものでもないのよ。あなたみたいな

人こそ長生きしちゃうんよ。

 

あのね。施設に入るっていうけど、金があるからいいって

もんではないのよ。

誰が看るの、あなたを看る若い人なんて、その頃にはいないのよ。

今でさえ、介護の人手が足りなくてうんと困ってるの。

なまじっかお金持ってるからって、わがままなこと言うんじゃない!

 

そう心の中で叫んでいる私がいる。

そこそこ金を持ってる人って不遜だよね。

あなたを誰が看るの。金だけでは解決できないんよ。

仕事で介護に従事してる人の給料、知ってますか?

あなたの年金より安いんですよ。あり得ますか?

 

とにかく、長生きするリスクはしっかり計算に入れておいてね。

そして、人手が足りなくて、誰もあなたを看れないの。

今、病気の人は私たちが看る。

でも今、健康な人は、ずっと最期まで自立できるよう努力

してね。

多分、そのころは介護してくれる人、数的にうんと足りないと

思う。社会全体のことも考えましょう。

 

そして、それぞれが努力しようね。

樋口さんの言いたいことが、そうかどうかはわからないけど。

私の言いたいことは、社会の変革と自己努力です。