登別温泉

今日は登別温泉でした。

北海道の南の端の漁港と山の町。

強い硫黄の匂いが山全体から立ち登っています。

川全体が、もう温泉で熱い、熱い。

私も足浴をしました。

露店風呂は日本一の大きさだそうです。

 

でも、登別駅は、ちいさなちいさな駅で、町も小さい。

日本国中にある、デニーズやガストや、コメリなどがなんにもなくて、ほっとしました。

こんなに何もない、こんなにもひなびた町もあるんだと思いました。

もう一生来ることもない、登別という町をいとおしく感じました。

 

北海道は、夫が若いころ憧れた土地。

そこに分不相応にも別荘を持ったために、一生を狂わせてしまった土地。

別荘は、あっという間に手放してしまったけれど、そこで負債が出来、どんどん負債がふくれあがり、一生を狂わせることになった土地。

こんなこと、ここで書いたらいけないかもしれませんが、夫がつねづね認めていますし、人生の失敗は人格を否定するものではありません。

なので、夫にとっては単なる観光地ではなく、たくさんの思い出の土地のようです。

 

私にとっては、感情を持ち得ない、数回以上連れて来られていますけれど、単に新鮮な蟹やうにが食べられる街。

 

ホテルの従業員のとてもハンサムな青年と話しました。ここが一番いい、でも北海道は広いので、それぞれの地元に散らばった友達とはもう会えないと言っていました。

それでも「ここが一番いい」と言いきれるって何だろうと思いました。

人間の8割は、やっぱり生まれた土地が一番と思うのか、どんなに不便な土地でも、友だちに会えなくても、そう思うんだなあと思いました。