職員の方の結婚式に出ました。
祝辞を頼まれていたことが、すごく気重でした。
「かたくるしい式辞だけはやめて」と頼まれていたので。
わざと何にも考えていきませんでした。
それが災いして、新郎や新婦の名前が出てこなかったり。
「このたびは親族に方におけましても・・・・」だとか。
「このような華やかな席にご招待いただいて・・・」などの
定型文でまず、つまづいてしまいました。
瞬間、こりゃダメだ! と 思いました。
そこで、思いきりハチャケル方針に切り替えました。
新郎の名前をわざと呼びまちがえて、招待客に助けを求めたり。
新婦が新郎に惚れた理由を、質問形式にして、招待客に投げかけ
たりして、普通の祝辞からかけ離れたものにしました。
そして、結婚生活へのアドバイスは、行く時に夫に「何を話そう」
と言った時の、夫の回答を、「わが夫の回答」として披露しまし
た。
結婚生活は忍耐と努力を永久に続けること。
「ほおお」「へええ」と言いながら相手の話を聞き続けること。
相手を 三歳児だと思って「よく出来たわねえ」「よく頑張った
わねえ」「疲れたでしょ、お休み」など 三歳児だと思えば優しい
言葉も出るし、期待もしないからちょうど良い」
それを幼児に言うように面白おかしくしゃべりました。
これが受けに受けまくって、会場が大爆笑の渦になりました。
新婦の「かたくるしいものにしたくない」という気持ちを汲んで
自分がバカになれたことが成功した秘訣だと思いました。
帰りに夫に話したら「私は漫才師じゃありません。一応、院長
です」とつけ加えないとね、と言われました。
新婦が、子供のころ習っていたというピアノを弾いてくれました。
最初から最後まで「かたくるしくなく、和やかな結婚式にしたい」
というふたりの願いが、うまくいっていた結婚式でした。
楽しかったです。
でももう、結婚式には出ないと思います。
細身のワンピースは、かろうじて着れました。
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