朝早く、当直の帰りに車を走らせていた。
と、向こうから犬が来た。
車を止めて「どうした?」と聞いたら、こちらを見て犬も立ちどまった。
汚く汚れた柴犬だった。
そしてまた一生懸命、走り去った。
胸がつまった。
なんで捨てるのだろう。
あわれで涙が出た。
どこに向かって。
こんなに一生懸命走っているのだろう。
捨て猫はたくましく生きている。、
でも捨て犬は、いつも必死で走っている。
一生懸命走り続けている。
仕事・家事・趣味のバランス、心とカラダのバランスなどバランスの大事さ、また「自分らしさを生かす」「自分の好き」を見つけ伸ばすことを視点にしてしあわせ探しのお手伝いをめざす著者(精神科医)のフォト・エッセイです。