東京に住む、料理上手な夫の妹が、突然やってきた。
事情があって、しばらく居候をするという。
猫を連れてきた。猫と同居なんて生まれて初めてだ。
義妹は料理がうまい。手際も良いしセンスもよい。
専業の主婦ではなくて、ずっと仕事と二足のわらじをはいた忙しい暮らしだった。
料理っていうのは 生まれつきのセンスであるらしい。
夫の母は、料理というものをいっさい出来ない人だったというから やはり生まれつきの才能だ。
冷蔵庫にあった鯖と、乏しい残り野菜であっという間に 3品ができた。
わたしはいつも義妹がくると 学ぶことばかりだ。
男の人って、一生、妻が作るものしか食べれないんだよね。
わたしも料理はまあまあだと思うが、しかし かなり飽き飽きしていると思われる夫は
妹の美味しい手料理が食べれて、今夜は かなりうれしそうだった。
気持ちはわかるよ、だって一番うれしいのは わ・た・し。
だって「料理上手な奥さん」がほしいのは 夫より私のほうだもの。