働くことが好きです。
汗水たらして働く、気合を入れて働く。そうやって働いている人を見ると、すてきだなと思います。
適当に働く、楽して裕福でいられる。そうやって一生を送ることがしあわせだという考えがあってもいいでしょう。でもわたしは、働くことが好き。一生懸命働いている人を見ることも、好きなのです。
そういう意味では、精神病にかかった患者さんの多くは働くことができません。
それはだめな人でしょうか。だめな一生でしょうか。
わたしは、そうは思いません。
健康ってたまたま恵まれたものだと思うのです。
たまたま健康に生まれた、たまたま能力があった、
たまたま普通の家庭に生まれた、たまたま働き者の夫に恵まれた。
あなただってそう。みーんな、たまたまです。
なのに精神を病んだ人を見て、わがままだとか、怠けているとか、弱いとか言う。「もっと心を強く持ちなさい」と励ましたりたりする。
「ゆっくり休むこと、病気を治すことも仕事よ」
そう、患者さんに言います。
病気を治すことも仕事です。
患者さんも、わたしたちも一生懸命働いているのです。