あなたには 何%の 男性性(女性性)がありますか

今日の朝日新聞に、40年間ひそかにブラジャーをつけ続けている
大手企業管理職の58歳男性の記事がある。
仕事人として、立派に役職を果たしながら 一方では毎朝 30いくつものレースのブラジャーの中から、その日の気分にあったものを選ぶという。

たった3枚か4枚の きわめてシンプルなブラジャーしか使いまわしていないわたしより、よほど 女性的であることには間違いがない。

こういう男性は、世の中に想像以上に いっぱいいる。

どんな男性にも、かならず女性性がある。
どんな女性にも、かならず男性性がある。

男性性とは、人間の中の 男性的な部分、たとえば きっぷが良いとかリーダー
シップがあるとか決断力があるとか、はたまた 粗野で粗雑であるとか相手に気配りが欠けるとかいろんな色合いがある。

かたや女性性にも、優しく、美しいものを好み、世話好きで暖かいという面だけだけなく、心配性で うじうじしていて 決断力がなく 嫉妬深いなどの面もある。

どんな男性も 100%男性性しかなかったら、シュワルツネッガーみたいになってしまうし、どんな女性も 100%女性性しかなかったら、昔の中国の 纏足の女性みたいに自己主張のまったくない人になってしまう。

自分を考えてみてほしい。
自分のまわりをみまわしてみてほしい。

男性でも、ロマンチックで静かな音楽を好んだり、かわいい装飾品に関心があったり、女房のつくる料理の段取りを知っていたりする人がいる。そんな男性は、相手のこまかな心模様を手にとるようにわかっていたりする。

そんな人を相手にすると、女性は話も合うし、気持ちをわかってくれるし、やはりうれしいものだけど、度が過ぎると 気を使うし、こまかすぎて うっとうしい。

過ぎたるは 及ばざるがごとし。
女心なんかには ちっとも関心のなさそうな 鈍感な男性を見ると 案外 ホッととしたり 世話を焼きたくなるのもまた 女心というものである。

さて、わたしはどうかというと、こういう職業を続けているということは 女性性が高くなくてはぜったい出来ない。
患者さんが ああでもない、こうでもないと愚痴っても、何時間でも聞いていられる。
男性でもカウンセラーなどをやっている人は 女性性が特別に高いと思ってまちがいがない。
そういう男性のパートナーは、男性性の強い さっぱりした女性が合うというか
お互いに ホッとするのではないかしら。

一方で、医師というのは決断力がいる。決断の連続だ。うじうじしていては勤まら
ない仕事。
なので 男性性も相当に高いのである。
女性性が 6か7、男性性が 3か4くらいはあると自分では思う。

だから 男性性のあまりに高い、「おれについてこい!」タイプの頼りがいのある人を パートナーに持つと ぶつかるかもしれないね。

わたしの夫は男だ(もちろんだけど)。
会社を経営して若い人を 使っているので決断力の塊、すごく男性的だ。

ところが 一歩内面に立ち入ると、いやいやビックリ! 男性のわりにはけっこう繊細で神経質、そして めちゃかわいいものが好き。
レースのカフェ カーテンを買ってきてセットするのは夫だ。
でも 私が男っぽいからちょうどいいかなあと思ってみている。

というよりか、家にいるとバランスをとるために だんだん男性的になり、あまり
こまかいことにこだわらなくなっている自分に気づく。

どの夫婦も そうやって バランスをとっているのかもしれない。

いずれにしても、自分の中の男性性と 女性性を自覚すること。
自分の中で バランスよく配置すること。

そうすることで 生きていきやすくなったり、異性とおつきあいするときも(恋愛ばかりではなく 職場やご近所づきあいも含めて)相手を 理解しやすくなると思う。

そしてわたしの提言。

世をリードする男性たちが、自分の女性性を自覚し、少しでも伸ばしていくだけで
世の中は今より平和的で暮らしやすくなると思うのだが・・・・・