こころの病と向き合うために・14 見えない「こころ」にものさしを

自分を大切にするためにはまず「気持ちいい」「好き」を ものさしにして 測ってみようと話しました。

「好き」や「気持ちいい」を基本にし、「嫌い」や「合わない」ことを自分に認めてあげるために。 

自分のこころを観察するためには、その他に自分なりのものさしを持つことが必要です。

以前に私はこのブログで、書きました。

わたしは料理が好きなほうなので、「好きな料理がやりたくない」と思ったら 相当疲れていると判断する。

掃除や整理は苦手なので「今日は掃除しよう」とか「整理しよう」とか思うときは 元気があるとき。

そんな風に、家事を ものさしに 使っています。

自分の中で変化の大きいものをさがして ものさしにするといいと思います。

わたしは他には、「人に会いたい、会いたくない」を ものさしにしています。

たとえば 職場の病院には名誉院長室っていうのがあって、いつもドアが 開いています。

元気のある日は、ちょっとのぞいて「おはようございます」と挨拶したり、ちょっと座りこんで話して

いったりします。でも 元気のない日は 素通りです。

休日でも「誰にも会いたくないなあ」と思うときは疲れているとき。

人に会うと元気がもらえるっていうけど、ホントかなあ。疲れるけどな、ってな具合で 人間みんな

ものさしが 違いますからね。

あなたのこころを単純に、わかりやすく表現してくれるのはまず、どんな感情でしょうか。

わたしのように「疲れ具合」を知りたい人もいるでしょうが、わくわくするベストな自分を知りたいっていう

人もいるでしょう。「やる気満々の自分」を 知りたいという人。

「不安がなく 落ち着いている自分」を 知りたいという人。

「気分の憂うつ度を測りたい」という人。

どんな感情に焦点を当てたいか、まず考えてみてください。それを知ることで 人生が生きやすくなるとか

人生が楽しくなるとか そんなことが目標です。

そして その感情を測るためには 自分の どんな行動や気持ちを ものさしにするといいかについて

考えてみてください。

わたしが 心の疲れ具合を知りたい理由は、精神科医という仕事を大切にしていて、疲れていない状態に

できるだけ保っていたいからです。

病気の人であれば 病気が良くなっている指標が必要でしょう。子育て中であれば、子供にゆとりを持って

接していたいから、とか。営業の人なら 営業成績を 無理なく上げたいからとか。

自分の人生の目的を考え、そのためには どんな気持ちの状態でいることが大事なのか考え、そのつぎには

それを測るものさしを 作っていくといいと思います。

少しは役にたちましたか。なんだか 文章がだんだん 書きなぐり状態になってしまい すみません。