質問1 心が弱っているを通りこして病気の可能性がある時ってどんな時ですか。
A:すご―くわかりやすく、シンプルに言わせてもらっていいですか?
E:いいですよ。そんな一言で言えるんですか?
A:(笑い)言えないですよね。でも誤解を恐れずに言いますね。だって大事なことほど
シンプルだって遠藤さんもおっしゃっていたじゃないですか。
それは睡眠と食欲に問題が出てきた時なんです。睡眠と食欲、睡眠と食欲。
実はね。心の病気って言いますけど。心の病気=身体の病気なんですよね。
E:えっ?そんなこと初耳です。精神科医のあやこ先生からそんな言葉の出る意味ってのがわかりません。
A:心と身体ってそもそも分けてはいけない、一体のものなんです。誰が心と身体とを分けたんですか?
これ、誰も知らない間に分けられちゃったんですよ。魔女狩りっていって、精神病が怖がられていた時代に、これは病気じゃないって分けられたのかもしれませんね。
心と身体はそもそも一体なんです。
なので、精神科医は、重い精神病の患者さんにカウンセリングなどしません。
ただただ眠っていただくこと、食べれるようになっていただくこと。それ以外のことはいっさいしないんですよ。睡眠と食欲が出ると、精神の症状も改善しています。
ということは、睡眠、食欲に障害が出始めた上に、憂鬱とか不安とか心の症状が重なった時にはぜったい病院に行ったほうがいいです。
E:わかりやすいですね。睡眠障害、食欲低下 ぷらす 精神的な症状ですね。
ほかにはなんでしょうか・
A:仕事に行きたくない。起きるのが嫌。やっと仕事に行っても、遅刻したり、仕事の能率があきらかに低下していたり、集中できない、なども重要なポイントです。
仕事って休みにくいですよね。なので、ダラダラとそんな状態が続いた結果、仕事を休まざるを得なくなってしまいます。休まざるを得なくなってから、ドクターストップをかけて診断書を書いて休職に追い込まれる人は、世の中に相当数おられると思います。
ドクターストップをかけてあげないと、社会から許されない、怠けていると思われてしまうという、そんな風潮もありますね。仕事に行きたくない ぷらす で、前回の動画でお伝えした「心が弱っている時の3つのポイント」がある時点で、受診していただくといいかもしれません。それは「早期受診」ということになります。
E:なろほど。前回の動画で「心が弱っている3つの症状」でお話ししてもらいましたが。それに加えて「仕事に行きたくない」と思った時っていうのは、わかりやすいですね。
ぜひみなさんにお伝えしたいことですね。
A:でもね、遠藤さん。仕事に行きたくないってわがままだと思いませんか。また仕事を外されたら困ると思いませんか。給料少なくなったら暮らしていけないと思いませんか。
E:僕も今は自営ですが、サラリーマンをしていたので、気持ちはわかる気がします。
A:そうですよね。でも人って体験しないと本当にはわかっていないものなんですよね。
実はわたし、先日、骨折をしてしまいまして。で、医師には「横になっててください。できるだけ横がいいです」って言われたんですけど、「えっ?仕事休んだら迷惑かけちゃう」って一瞬で考えてしまうい、自分が仕事に行ってること、医師に告げなかったんです。で、次回の受診で骨折が進行していて、唖然としたんでけど。それでも「仕事行ってはだめですか」って聞けなかったんです。職場が困ることわかってましたから。日本人の真面目さとか勤勉さとか、まわりを気にする傾向って、誰にでもあるんだなあとやっと実感できました。
E:あやこ先生が骨折されたことはお聞きしていましたが、失礼だけど、こんなにきっぱりおっしゃっている先生にも人知れずの葛藤があったとは・・・・・・・
A:そうなんです。医者もね、一回や二回は病気をしたほうがいいんですよ。私はずーっと健康できましたからね。だいぶ病気になった方の気持ちに近づいたというか。なんだ、私の偉そうなこと言えないじゃん、って思いました。なので、「あー医者になって良かった!」と一番思う時は「積極的にドクターストップをかけてあげて助けてあげれるた時です(笑)
E:笑ったというのも失礼ですけど、笑わさしてもらいました(笑)
他にはどうですか。
A:睡眠障害や食欲低下などの身体症状がなくても、心のもやもや心の悩も、不安、対人関係の問題などが、長らく続いている場合には、急を要する場合でなくても、一回は受診したほうがいいと思います。
E:心の悩みや何かもやもやした気持ちが、もう何ケ月もとか何年もとか続いている場合ですね。どんな病気なんですか。
そうですね。不安障害とか強迫性障害とか、それから今とても多くなっている発達障害系の病気ですね。発達障害という病名のついている方は、うなぎのぼりに増えています。
私の考えでは、その病気がそれほど増えるわけはないんですよね。なんでも発達障害という病名をつけて医者も患者さんも安心していると思います。最近やっと「発達障害もどき」という言葉を使って本が出版されるようになりました。私は心の病気に逃げることは良くないと思っています。現代人の生活習慣がとても乱れてきていて、コンビニが流行るようになった頃からです。それに子供たちが巻き込まれて、生まれたころから生活習慣を乱されている子供たちが山のように増えていること。そして十分な睡眠や食事をとっていない子供たちが、発達障害の人と似た症状をきたすために、ろくろく、家庭の生活習慣を調査しないまま、症状だけみて診断する傾向がありますね。まあこの話も長くなりますし、医者批判になりますので、今日はとめておきます。
E:わかりました。