自分らしく生きる31 若いころの夢を思い出して

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30才くらいまで「医者は合わない」と悩みました。

精神的にも体力的にも、わたしには大変でした。

医者って体力勝負なんです。私は身体的にも精神的にも、ちょっとヤワです。

そこでいろんな習い事に手を出しました。

30才のとき、同僚の先生に「医者以外でやれるわけないじゃん」と言われ、腹がたった

けど、そうだなあと思うようになりました。

35歳くらいから「精神科医は天職だ」と思うようになりました。

医者としてとても重宝され、輝きに輝いていました。10年続きました。

55歳くらいから「精神科医をやることは楽しい」と思うようになりました。

そして最近、とうとう年齢制限にひっかかって、仕事が制限されてきました。

残念なことです。やっとおもしろくなってきたのに、年齢制限です。

若い人がドンドン出てくるのだから、それは仕方ありません。

でも、若いころの夢を思い出したのです。医者になりたくなかったころもあったなあ、って。

医者はずっとやれる職業ではありません。でも人生はずっと続くのです。

いくつになっても、年とるほどの味の出ることをそろそろ始めたいと思います。