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30才くらいまで「医者は合わない」と悩みました。
精神的にも体力的にも、わたしには大変でした。
医者って体力勝負なんです。私は身体的にも精神的にも、ちょっとヤワです。
そこでいろんな習い事に手を出しました。
30才のとき、同僚の先生に「医者以外でやれるわけないじゃん」と言われ、腹がたった
けど、そうだなあと思うようになりました。
35歳くらいから「精神科医は天職だ」と思うようになりました。
医者としてとても重宝され、輝きに輝いていました。10年続きました。
55歳くらいから「精神科医をやることは楽しい」と思うようになりました。
そして最近、とうとう年齢制限にひっかかって、仕事が制限されてきました。
残念なことです。やっとおもしろくなってきたのに、年齢制限です。
若い人がドンドン出てくるのだから、それは仕方ありません。
でも、若いころの夢を思い出したのです。医者になりたくなかったころもあったなあ、って。
医者はずっとやれる職業ではありません。でも人生はずっと続くのです。
いくつになっても、年とるほどの味の出ることをそろそろ始めたいと思います。