反発

昼休みにただお先生が来た。

腰をゆがめてへっぴり腰だ。

「大丈夫?」と言いながら部屋に入ってもらった。

先日私が職場の庭で撮った花を、同じ写真を撮ってみようとしたらしい。

低い花を三脚を使わず腰をかがめたので、腰を痛めたらしい。

なんせ80才を越えてるんだから無理しちゃだめなのに。

昼休み。私の撮った写真をああでもない、こうでもないと言いながらお話しした。

ところが、その後、ただお先生の教えることとまったく反対のことをしたくなった。

空白が多くてさびしい写真。半分ぼけていて焦点のあってない写真。

何の意図も感じられない写真。

今までわたしってなんて真面目に生きてきたんだろう。

人に教わることは、なんだって好きだった。

ピアノだってそうだよ。はいはい、って素直に教わることは私の誇りだったんだよ。

でも今日はああ、なんかムズムズする、

もう誰にもなんにも教わりたくない。

自分勝手にはじけてみたい、と心底思ってしまった。

ただ。

私は私の周囲ではもう十二分に「変わりモノ」だということになってはいるらしい。