いつもバタバタと動いているので、今日は動かないと決めた。
最初は良かった。
3週間ほど前に知人からいただいたホルショフスキーが95歳で初来日した時の
カザルスホールでの演奏のDVDを見て、聴いてご満悦だった。
95歳と思えない力強くみずみずしい演奏に感動しながら、そのしわくちゃの手を
見つめた。
99歳まで演奏会をやっていた彼はレッスンと散歩は毎日かかさないと言っていた。
いい休日になるぞという予感があった。
ところが3時ごろだった。
毎日家にいる夫が「さすがに退屈する」と言い出した。わが家は家にいると、お互いに
背中を向けあって過ごしている。喧嘩をしているわけではない。まあ別々ということだ。
夫を無視して新聞をかたつけたりしていたが、だんだん、なんていうのかなあ。
整わなくなってきた。
なんとなく駄菓子を食べてしまったり、寒いので厚着をしているせいか肩こりが始まったり・・・・・
夕食をつくるころには体調も気分もサイアクで、なんとかありあわせでお好み焼きを作る
ことにしたのだけれど、出来は最低だった。
夫から「まさかこの写真載せないだろうね!」ときつく言われるほどの出来だった。
「載せるわよ。なんだぁ、自分のほうがマシってみんな安心するわよ」と私は屈託がない。
どこにも出かけないのんびりした暮らしもいいかもしれないが、やはり体を動かさないと
だめだとつくづく思った。
腰は痛くなる。肩はこる。無理はちっともしていないのに体調が悪すぎる。
これから何年働くか知らないが先が思いやられる。
人は精神だけでは生きていけない。