わたし、透明人間になる。

今日は休みだった。9月から少しだけ働き方を変えた。
当直入りまでの間、自由時間だ。
うれしい。
ウイークデイの休日は数年ぶりなのだ。

わが家は夫がずーっと家にいて、おおざっぱな私と違ってけっこぅ小うるさい。
そこで朝食のときに宣言した。

「わたしは今日は透明人間よ。あなたからは見えないからね」

昼ごはんの時に「今日は女房はいないしなあ。どうしようかなあ」と言っている。

私は知らん顔をしていた。

だって、透明人間だから、夫からは見えないはずだ。
ときどきやる透明人間ごっこは楽しい。
家庭内別居の人なんかもたまに「透明人間」になればいい。

それぞれが勝手にひとりごとを話した。

家にいることも好きだけど、用事があったので出かけた。
そのうちのひとつは、近くのちいさなレストラン。
私の写真を展示してくれている。
ひさしぶりで覗いたら、本が売れたので、もう10冊ちょうだい、と言ってくれた。

出版を通じて、いろんなひととつながっていっているので。
けっこう楽しんでいる。
あれだけ嫌だった講演もやってみようと思っている。

稲穂が色づいてきた。
空が広い。